かぼちゃを生で食べるのは危険だと聞いたことはありませんか?
一般的には焼肉の付け合わせや煮付けなど、火を通して食べますよね。
そもそも生食できる野菜か知らない方もいるかと思います。
腹痛など体調不良の危険はあるのでしょうか。
今回はかぼちゃを生で食べた場合の、健康リスクや毒性について解説していきます。
かぼちゃを安全に食べたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
かぼちゃの生食が危険な理由
どうしてかぼちゃを生で食べると危険だと言われているのでしょうか。
かぼちゃはあまり生食をするイメージはありませんが、それには理由があるんです。
まずは、生食が危険といわれる理由や健康リスクについて解説していきたいと思います。
生のかぼちゃに含まれるでんぷんと消化への影響
かぼちゃにはじゃがいもと同じようにでんぷんが含まれている事は知っていますか?
かぼちゃを冷蔵庫で保存するすると、切り口が白くなっていることがあると思います。
これはかぼちゃに含まれるでんぷんが乾燥して結晶化したものなんです!
結晶化したといっても、味や栄養に影響はないので安心してくださいね。
そして、このでんぷんがかぼちゃの生食が危険といわれる理由の一つです。
まず、でんぷんにはβ(ベータ)でんぷんとα(アルファ)でんぷんの二種類があります。
生のでんぷん(βでんぷん)は成分の構造上固く、消化がされにくいと言われています。
ですが、過熱をすることで柔らかい糊化でんぷん(αでんぷん)に変わるんです。
このβでんぷんを沢山食べると消化不良になってしまうため気をつけてください。
腹痛や下痢などの健康リスク
かぼちゃの生食はものによって腹痛や下痢など、体調を崩してしまうこともあるため注意してください。
というのも、先ほど解説したでんぷんも、沢山食べてしまうと消化不良を起こしてしまいます。
さらに、中には食用に適さない毒性のあるかぼちゃがあります。
ハロウィンなどの装飾に使われるかぼちゃは食用ではありません。
毒性のあるかぼちゃは苦味が強い傾向があるため、少しでも苦味を感じたら破棄してください。
そして、そのかぼちゃを食べてしまうと食中毒を引き起こしてしまう可能性があります。
食中毒の症状は
・腹痛
・吐き気
・激しい嘔吐
・下痢
などが上げられますが、時には発熱や脱水症状など重症化してしまうこともあるんです。
また、カビが生えているかぼちゃにも発がん性や毒性があると言われているので注意してください。
かぼちゃの毒性は加熱しても消えないため、苦味やカビがある場合は迷わずに破棄しましょう。
かぼちゃを安全に生で食べるには?
ここまで、生で食べる危険性や健康リスクについて解説してきました。
かぼちゃは生で食べないほうがいいのでは?と思う方も多いと思います。
ですが、安全に生食できる方法もあるんですよ!
ここでは、かぼちゃを安全に生で食べれる方法をご紹介していきます。
かぼちゃを生で食べるメリット
一般的には加熱をして食べますが、生で食べることでしか得られないメリットもあります。
それは、彩りや食感の良さです。
薄くスライスしたり、細くカットする事で食べやすくなりますよ。
硬さもあるため、コリコリとした食感が楽しめます。
この食感は、加熱した時には味わえないものですよね。
また、サラダに取り入れる事で彩りを良くしてくれます。
加熱をしないので手軽にかぼちゃを食べる事も生で食べるメリットと言えます。
かぼちゃはとっても栄養豊富で、食物繊維もたっぷり入っている野菜です。
ですが、硬くて加熱に時間がかかるため中々使わない・・・という方も多いですよね。
生で食べることで加熱する工程を無くせるので、普段より手軽にかぼちゃを食べられますよ。
生食用かぼちゃの種類
かぼちゃには種類があり、中には生食に適していると言われている種類もあるんです。
オススメなのは、
- コリンキー
- 鈴かぼちゃ
- そうめんかぼちゃ
この3種類は生食用として代表的な種類になります。
コリンキーは皮、果肉共に鮮やかな黄色になっています。
柔らかくクセがないと言われていて、皮ごと食べられます。
鈴かぼちゃは、一見普通のかぼちゃと似ていますが、手のひらサイズで可愛いです。
皮、種子、ワタまで食べられて優しい甘みになっています。
そうめんかぼちゃは、またの名を金糸瓜(きんしうり)と言います。
茹でると繊維がそうめんのようにほぐれるちょっと変わったかぼちゃですね。
どれも、サラダやピクルス、ぬか漬けなど安全に生で食べることができる種類になります。
新鮮なかぼちゃを選ぶポイント
上記では安全に生で食べられるかぼちゃの種類をご紹介しました。
ですが、新鮮なものを選ぶことで普通のかぼちゃも生で食べる事ができるんです!
新鮮なかぼちゃを選ぶ時のポイントをご紹介します。
- 皮にツヤがあり、緑色が濃い
- ずっしりしていて重量感がある
- ヘタが窪んでいない、ヒビが入っていない
こちらを参考にしてみてくださいね。
また、新鮮なかぼちゃを選ぶ際は、丸々一個のものを買うようにしましょう。
それは、カットされているものは収穫から時間が経っている可能性があるためです。
余談ですが、かぼちゃは熟成したもののほうが甘みが強く、美味しいと言われています。
生で食べる場合と選ぶポイントが違うので注意してくださいね。
かぼちゃの保存方法
かぼちゃは比較的日持ちする野菜です。
常温、冷蔵庫、冷凍での保存が可能ですが、かぼちゃの状態によって変わります。
おいしい状態をキープするために、かぼちゃに合わせて保存方法を変えてみましょう。
それぞれの保存方法は次の通りです。
保存方法
収穫してすぐの丸ごとのかぼちゃは、常温で保存しましょう。
かぼちゃの常温保存は10℃前後が適温と言われています。
常温といっても新聞紙などに包んで、風通しの良い日陰に置いてください。
この方法で3~4週間程保存する事ができます。
ですが、温度が高いとかぼちゃが早く傷んでしまうので注意してくださいね。
夏場など気温が高くなる場合は、新聞紙に包んだ状態で冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
カットされている状態のものは、ワタと種を取り除いてから保存してください。
かぼちゃはこのワタと種に含まれる水分が原因でカビが繫殖してしまいます。
すぐ使わない場合はワタと種を処理し、酸化しないようにラップなどで包みます。
野菜室での保存で、1週間以内に食べきるようにしましょう。
冷凍保存はできる?
かぼちゃは冷凍保存も可能な野菜です。
冷蔵庫よりも長く保存したい場合は、冷凍で保存することをおすすめします。
まずは、冷蔵と同じようにワタと種を処理しましょう。
角切りやくし切りなど、料理に使う大きさにカットしてから保存すると使うときに楽ですよ。
その後はラップに包み、冷凍用の保存袋に入れて保存してください。
また、かぼちゃを加熱した後に冷凍することもできますよ。
加熱した後に冷凍保存する場合は、粗熱を取り小分けにした後にラップに包みましょう。
食感や風味が変わってしまうため、解凍せずにそのまま料理に使ってくださいね。
生の状態は1~2週間、加熱した状態は1ヶ月を目安にしてください。
冷凍したものは鮮度が落ちているため、生食ではなく加熱してから使ってください。
かぼちゃの生食は危険?腹痛などの健康リスクや毒性まとめ
かぼちゃを生食するのは危険といわれていますが、まずはその理由をきちんと知っておく事が大切です。
- βでんぷんは消化されにくい
- 苦みがあるかぼちゃには注意
- 生食可能なかぼちゃの種類を選ぶ
かぼちゃは生で食べる事が可能ですが、中には毒性のあるかぼちゃもあるので注意してくださいね。
腹痛などのリスクを減らして、生のかぼちゃを堪能しましょう!